急降下の成績
Aさんは中学3年生の担任をしている教師です。
A先生のクラスにB君という男の子がいました。
受験生なので毎月、模擬試験があります。
B君は以下のような成績でした。
5月 偏差値64
6月 偏差値45
一ヶ月で20近く偏差値が下がっていました。
さて
ここで考えてみてほしいことがあります。
もし
あなたが担任の先生だったらどうしますか?
正解は1つではありません。
色々な答えがあります。
実はこのケース、
教育虐待もしくは教育ネグレクトになりやすい難しいものです。
担任のA先生が取った態度は
生徒のB君に特に何もしない、というものでした。
「なにかあったの?」という声掛けもありませんでした。
親御さんに連絡することもありませんでした。
「最低な教師だ」と
思った方もいることでしょう。
でも
A先生は大正解でした。
補足しますね。
生徒さんや親御さん達から見ればA先生は何もしていなかったことでしょう。
今までとまったく同じに見えたはずです。
しかし、見守り続けていました。
また、緊急の職員会議を開いて、A先生の方針に協力してもらえるように、他の先生方にも強くお願いしていました。
詳しくは書きませんが、なかなかできることではありません。
これを読んでA先生と同じ対応を思いつく人は、1000人に1人もいないことでしょう。
それくらい難しいことです。
A先生のようになりましょう、
とは言えません。
ですが、
「何もしないで見守る」という姿勢でしたら
大人なら誰でも少しはできるはずです。
清水
追記
B君のその後ですが、7月には偏差値67に戻っていたそうです。
この話しをB君が知ったのは中学校の卒業式の一週間後。
A先生から直接、教えてもらったそうです。
これも、なかなかできない行動です。