清水です。
田村正和さんが亡くなられてから、
少し時間が経ちました。
私も大好きな俳優さんでした。
記憶に残っている作品はたくさんあります。
ローマの休日とか、子連れ狼とか。
ふと思い出したのが、
古畑任三郎で津川雅彦さんが出演されていた回です。
津川さんは2回出演されていますが、古畑さんと同級生役の回です。
津川さんが自殺をしようとしたところに、
それを予測していた田村正和さんが現れるシーンです。
こんなセリフです。
▼田村正和さん
お察しします。
▼津川雅彦さん
ありがとう。
▼田村正和さん
しかし、しかし、あなたは死ぬべきではない。
たとえ全てを失ったとしても、われわれは生き続けるべきです。
私はこれまで、強制的に死を選ばされてきた死体を数多く見てきました。
彼らの無念な顔は忘れることはできません。
彼らのためにも、われわれは生きなければならない、
それが、われわれ生きている人間の、義務です。
▼津川雅彦さん
死ぬより辛い日々が待っているんだ。
▼田村正和さん
だとしてでもです。
▼津川雅彦さん
すべてを失うことは耐えられない。
▼田村正和さん
また1からやり直せばいいじゃないですか。
▼津川雅彦さん
俺たちはいくつになったと思っているんだ。
もう振り出しには戻れない。
▼田村正和さん
とんでもない。まだ始まったばかりです。
いくらでもやり直せます。
よろしいですか、よろしいですか。
たとえ、たとえですね、
明日、死ぬとしても・・・
やり直しちゃいけないって、誰が決めたんですか、
誰が決めたんですか。
まだまだ、これからです。
〜 古畑任三郎 第3シーズン 第32回「再会」より 〜